教員。妊娠。出産。子育て。

高校教員として働く私の、妊娠、出産、子育て、勉強についての備忘録。

マタニティマーク

 マタニティマークを、私は目立つようには付けていません。カバンの持ち手に付けて、基本的には内側に入れています。どうしても気分が悪い時や、運良く座れた時、優先席に座った時などには、何気なく出しておきます。でも、混んでいる電車内で、特に座りたくもない時は、あえてしまっています。

 問題は、混んでいる車内で、座りたい時、つり革や手すりにつかまりたいのにつかまれないときです。一応出しておくのですが、まあ、ほとんどの人は気づかないか、気づかないふりをします。

 今日は、仕事帰り、そんな状況でした。ところが、目の前に座っていたおじいさんが気がついて、あんたあんた、と、あわてて私を手招きして座らせようとしてくれたのです。しかし、その時もう次の駅で降りる状態だったので、「いいですよ、次で降りますから」と丁重にお断りしました。少し人情に触れた気がして嬉しかったのですが、せっかく親切にしてくれたのに断って悪かったかなあと思ってしまいました。しかし、おじいさんだって席を譲られる立場であるというのに。同じ立場だと、かえって気が付きやすいのでしょうか。逆に申し訳ない気持ちになりました。

 最近、早めに帰れることが多いので、帰宅ラッシュに巻き込まれます。すると、そういうことがあるんですよね。そういうときは、「みんなが帰る時間に帰ってごめんなさい」という気持ちになります。なんかもう、生きているだけで迷惑かけているような。

 これは自分が妊娠する前からずっと思っていることですが、妊婦は特に少子化の日本においては、日本中から祝福され、感謝され、大切にされるべき存在なんです。しかし、結局は邪魔者扱いされるのが現実なんです。おかしな話ですが。実際仕事の上でも、まあ、困るっていうのはわかるのです。だから、最低限の迷惑で済むように気を遣うわけです。それでも迷惑は迷惑なのです。この「迷惑だな」という気持ちを日本人から少しでもなくしていかない限り、出生率増加と女性の活用は進まない。そう思います。