教員。妊娠。出産。子育て。

高校教員として働く私の、妊娠、出産、子育て、勉強についての備忘録。

角川の学習漫画「日本の歴史」

角川まんが学習シリーズ「日本の歴史」を買いました。

f:id:nicota:20160215103328j:image

f:id:nicota:20160215103351j:image

昨年出たばかりなのだが評判が良いらしいと夫に話したら、その日に買ってくれました。電車で、小学生が食い入るように読んでいたのを見かけたのです。自分で買おうと思っていたのですが、夫の方が欲しくなったらしいです。

漫画の単行本くらいのサイズで、ソフトカバーで持ち運びやすく読みやすく、今どきの画風です。

何より、最新の学説が反映されていて、歴史の流れをつかむ学習のための工夫がいろいろとなされています。(東京大学山本教授が監修していて、東大が二次試験の記述では流れを理解しているかを問うことから、「東大流」と銘打たれています)

表紙と中の漫画は作者が違いますが、テイストはそろえてあります。巻ごとに作者が変わり、技量に若干差がありますが、許せる範囲内です。

「流れ」というのは、「なぜそうなったのか?」という因果関係です。この漫画は、人物のキャラクターが割としっかり作られていて、人物の表情や心理描写にページを割いてくれています。だからこそ、読者は人物の行動に納得がいくし、説得力が出るのです。

納得できるからこそ理解できる。学習の基本ですが、それを真面目にハイクオリティにやってくれる学習漫画が出てきたことは嬉しいことです。こういうものにはもっとお金出しても良いという気分になります。

往々にして漫画で歴史の学習というと、歴史物漫画の作品の方が魅力的で、結果として内容が頭に残って勉強になるのは、このへんの描き方の違いだと思います。学習漫画はフィクションが入れられないというのは不利なところでしょうが…。(たいていフィクションのところが魅力的なんですよね…)

まだ4巻(平安時代末期)までしか読んでいませんが…。かなり読みごたえがあります。

さっと読んで流れだけつかむならば、小学生でも読めるかと思いますが、3、4年生以降という気がします。出てくる知識のレベルとしては、大学入試レベルです。山川の教科書は注の内容まで入っているのでは。自分は遥か昔のことですが、センター日本史本番で9割越えだったものの、読んでいて知らなかった内容がありました…。

自分は、授業プリントで使えるネタ探しが第一の目的でしたが、物としてかなり良い内容だったので、ここでお奨めしておきます。

世界史の方は、先日学研から最新版が出たばかりです。また様子を見て買うか検討したいなと思います。