教員。妊娠。出産。子育て。

高校教員として働く私の、妊娠、出産、子育て、勉強についての備忘録。

妊娠後期の授業

 7ヶ月目に入ってから、お腹がどんどん出てきたのを感じます。それに伴って、しばしばグッと内側から重力を感じるような、「張る」感覚が訪れます。

「お腹に力を入れないように」って言われても、この職業、声だしてなんぼなものなので、そういうわけにもいきません。しかも腹式呼吸が身についてしまっているので、腹筋を使っているのでしょうね。連続して授業だと、張ってきて辛いのです。

 「他の人はどうしているんだろう?」

 我が職場は幸いな事に、復帰後の先輩ママが何人かいらっしゃいます。たまに廊下で声をかけてもらえるので、本当に有難いです。そのうちの一人の先生に教えてもらったのは、辛くなってきたら「授業の半分はDVDを鑑る」ことです。生徒も喜ぶし、苦情は特に来ないとのこと。まあ、一年間ずっとやるわけではないですからね。しかし、その先生の教科は英語。自分は国語。

「国語って、何のDVD観ればいいんだろう?」今まで「源氏物語」は古典の時間に観たことがあったのですが、現代文だと何がいいのかなあとしばらく考えていました。実は今までも「こころ」と「舞姫」の映画は見せた年もあったのですが、それはその作品を学習している時だったからであって、生徒たちはまた別の機会に観ることもあるだろうと思うのです。ならば、それ以外に、何か文学作品を映画化したものはないだろうかと探してみました。

 実はいくつかは知っているものがあったのですが…。合わないんですよねえ。教室という空間に。もっと平たく言うと、「教室で見せられないもの」が多いのです。まあ、文学作品て、そういうものですよね。その中でもまだ比較的大丈夫そうなものを、amazonで注文しました。

 夏目漱石「それから」 主演:松田優作

 太宰治人間失格」 主演:生田斗真

 よしもとばななTSUGUMI」 主演:牧瀬里穂

 小川洋子博士の愛した数式

 三浦しをん舟を編む」 主演:松田龍平宮崎あおい

 文学というには軽い印象ですが、映画として「舟を編む」は評判が良いので、自分も観てみたいということもあって買いました。奇しくも松田親子が二作に登場。実は「人間失格」は観たことがありました、そういえば。意外と危険なシーンはないので、最後だけ飛ばせばいいかなあと。

 多分全部は使いきれないと思うのですが、学校にはこういうものがあまり置いてないので、産休中は職場に寄付してもいいかな、と思います。